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テレオペになるまで
私が応募したのはラジオ番組のリクエスト電話を受け付けるテレオペです。ですから、普通の通販会社の注文を受け付けるようなテレオペとはかなり仕事の内容は違っています。募集のしかたも採用のしかたも違うでしょう。私の場合はまず配られていたビラに電話で問い合わせとあったので電話をして問い合わせ、すぐに履歴書を郵送してほしいと言われたので市販の履歴書に必要事項を記入して送りました。
するとすぐに面接の日時が知らされました。面接はラジオ番組を制作しているラジオ局で行うといわれたので指示されたとおりにラジオ局へ向かいました。私はそれまで放送局というものに入ったことがありませんでしたから、どんな格好をしていけばいいのかもわかりませんでした。心配ではありましたがわからないものはしかたがないと割り切って(笑)普段、大学へ通っているままの服装で出向いたのを覚えています。
道に迷うことなくラジオ局へ到着し、指示されたとおりに窓口で警備の方に用件を伝えると、担当者は誰?と聞かれてしまいました。私が担当者の名前を出すとその人からあなたが来ると聞かされていないから入れることはできないと言われ、私は窓口の前で呆然と立ち尽くすばかり。当時の私は放送局がどれほど厳重に警備されているのかを知らなかったので、担当者の名前を言えばすぐに入れてもらえると思っていたのです。
面接の時間が近づいてきてどうしようもなくなり、警備の方に担当者を呼んでもらうよう掛け合っている間に私と同じくらいの年頃の女性が駆け込んできて、私を連れてくるようにいわれたから、間違いなくこの人はバイトのためにきた人ですと急に保証して中へ入れてくれました。その人は4月中に決まっていたバイトの人で私の先輩に当たる人でした。バイト採用を決定する担当のディレクターさんから連れてくるように指示されたのだそうで、面接を受ける場所へ行くまでにどうしてこんなに警備が厳しいのかの説明をしてくれました。
要は電波ジャックなどの犯罪から局を守るためということでした。局には有名人もたくさん出入りしますから、彼らのプライバシーを守るという意味もあるようでした。優しい先輩の説明に和んでいる間に私は面接会場へ到着。会場といってもそこは休憩コーナーのようなテラスで、私を待っていたのは面接官とはとても思えないくらいラフな格好をした中年の男性でした。後から知ったことですが、この方、実は私がバイトをするラジオ番組のディレクターさん、つまり番組制作の責任を一切引き受けている方でした。もちろん面接を受ける私はそんなことは全く知りませんから、まぁ、落ちてもしかたがないくらいの気軽な感じで面接に臨んでしまったのですが(笑)
面接の内容はそんなに難しいものではありませんでした。聞かれたのは、私がこれからバイトをしようとしている番組を聞いたことがあるか、普段よく聞く音楽はどんな音楽かの二つだけです。私は正直、番組を聞いたことがなく、普段よく聞いている音楽はクラシックだったのでそのままそう伝えたところ、ディレクターさんは目を丸くして「最近のロックとか流行の歌のタイトルとかわかる?大丈夫?リクエストとらないといけないよ?」とすごく心配されてしまいました。もちろん、普段よく聞くのがクラシックというだけで、アイドルも流行の歌もちゃんとわかりましたからそのように答えて安心してもらいました。
ただ、番組を聞いたことがないといってしまいましたから、不採用といわれるかな?と思っていたんですが、面接が10分ほどで終了すると「じゃ、これからすぐに仕事してもらうから」といわれました。どうやら欠員が出たところに私がたまたま応募してきたので、よほど変な人でなければ採用ということに決まっていたようでした(笑)最後にとても不思議そうに「どうして今頃応募してきたの?」と聞かれ、ビラが印象的だったのでとってあったこと、4月のバイトが終わって都合がよくなったので応募したことを話すと、ディレクターさんはビラを作った部下に「頑張って作ってよかったなぁ」なんて話を振って笑っていました。こうして私は即日、テレオペに採用され、この仕事を始めることになりました。本当にやりたいことなら諦めずに挑戦してみるものだなとこのとき学んだ気がします。
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